フリーランスになりたい方の中には、「経験を積んでからのほうがいいのだろうか」と考える方が多いかもしれません。その一方で、「年齢が若いうちに転向したほうがいいのか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスになるために経験を積んだ方がいいのか、また開業に適した年齢は何歳なのかを考察します。
フリーランスにはどの年齢ゾーンが多い?
近年では、労働者のうち「フリーランス」として働いている方の割合が多くなっています。ランサーズ株式会社が2021年に実施した調査によれば、フリーランスの人口は本業・副業を含めると約1577万人。これは労働人口の22.8%にあたります。
また、同調査による「年齢の分布データ」では、副業・複業ワーカーのフリーランスは20~40代がボリュームゾーンです。一方、フルタイムで働く“専業フリーランス”の場合、50代以降の年齢層が半数以上を占めます。
独立オーナー型のフリーランスになると、40~60代の年齢層が4分の3以上を占めるという結果となりました。
参考:【ランサーズ】『新・フリーランス実態調査 2021-2022年版』より
実際のところ、フリーランスとして開業・独立を考える方のうち、もっとも多いのは30~40代の方々です。「スキルや経験、人脈を築いてから独立したい」と考えるのが一般的ということですね。
また、フリーランスの中には定年が近づいてから独立したという方もいます。年齢に関わらず挑戦できるのは、フリーランスという働き方の大きな魅力だといえるでしょう。
フリーランスエンジニアは年齢が若い方が有利?
「フリーランスに年齢は関係ない」。これは真実ですが、その一方で「IT業界は35歳が定年」などの年齢に関する噂もよく耳にします。これは「年齢が上がると応募できる案件が少なくなる」という通説を揶揄した言い方ですが、実際にはどうなのでしょうか。
若手人材を求める理由は「成長性」「柔軟性」
ITエンジニア業界では20~30代くらいまでの需要が大きいといわれています。
若手人材が有利になるのは「年齢が若い方が成長性もあり、柔軟性がある」というのが大きな理由です。また、IT業界は平均年齢が若く、リーダー、マネージャーでも30~40代である場合が多いという性質も。
そのため同じ未経験のフリーランスであれば、年齢がより若い人材を求める傾向にあります。そのため近年では、数年の実務を経験したあと20代のうちに独立し、フリーランスとして活躍している方も増えています。
経験・スキルが豊富な人の場合は年齢を問わず重宝される
IT業界では年齢の若いフリーランスが求められる傾向が強いとお話ししましたが、ITエンジニアとしてのスキル・経験・実績が豊富な場合は別です。即戦力として活躍できる方の場合は“年齢”が壁になりにくく、40代、50代になっても十分に活躍できます。
また、スキルや経験に加え「新たな常識・知識を常に学び続ける姿勢」「コミュニケーション能力」も重要です。これらすべてが揃っている人は、年齢に関係なくフリーランスとして引く手あまたの存在になれるでしょう。
年齢に関わらずフリーランスになりやすい職業は?
先ほどITエンジニアを例に挙げてご説明しましたが、フリーランスには他にもさまざまな職業があります。数多くの職業のうち、経験や年齢を問わず独立しやすい職業をご紹介します。
ネットショップの運営者
近年では自身でWebサイトを作成するほか、ネットショップ開設サービスを利用して簡単に自分のお店が持てるようになりました。ネットショップの運営は商品を準備し、購入の処理・発送・お客さまへの連絡などをするのが主な仕事です。売れ筋商品や消費者のニーズさえつかめれば運営可能なため、年齢の若い方から年配の方までトライしやすい職業です。
コンサルタント、講師
フリーランスコンサルタント・講師も年齢に関係なく活躍できる職業です。若い方はもちろん、年齢の高い方の場合、自分の知識や経験を活かして活躍することができます。
カメラマンや動画編集、WEBライターなどのクリエイティブ職
クリエイティブ職も年齢を問わず活躍しやすい職業です。ただし実力主義の世界であるため、フリーランスとして仕事を獲得し続けるには高いクオリティが求められます。
どんな年齢でもフリーランスへの挑戦は可能!
フリーランスになるためには特別な資格も必要ありません。その気になればいつでも転向できますし、どんな年齢であっても挑戦自体は可能です。ただし、「フリーランスとして初めから実績を上げたい」という場合は、経験やスキル、人脈を得ることが重要です。
また、「年齢がまだ若いうちにフリーランスとして働きたい」という場合は、フリーランスとして働きながら研鑽し、実績を積む道もあります。
そのほかには、ネットショップ運営などの経験・スキルを問われない職業でフリーランスになる手もあるでしょう。ただし、自宅でネットショップを開業する場合は要注意です。
ネットショップや自身の営業用サイトを運営する際には、住所氏名・電話番号などの情報を記載する必要があります。仮に自宅でフリーランスとして仕事をする場合、拠点となる自宅住所を記載しなくてはなりません。
プライバシーを守りたい方は、「バーチャルオフィス」を利用し、事業用の住所を借りることをおすすめします。