フリーランスの多くが利用する「クラウドソーシング」。自宅に居ながら働けるなどのさまざまなメリットがありますが、その一方で、利用に際して注意したい点も。ここではフリーランスがクラウドソーシングを利用するメリットや注意点、クラウドソーシングを上手く活用するためのコツをご紹介します。
クラウドソーシングとは? フリーランスが利用するメリット
クラウドソーシングは、仕事を発注したいクライアント(依頼側)と、受注したいフリーランス等の人材(働く側)が利用できるサービスです。現在では多くのフリーランスが利用しています。
クラウドソーシングにはIT関係職やライティング、デザイン制作・動画編集など、幅広いジャンルの案件が募集されています。クラウドソーシングに掲載された募集案件に人材が応募し、契約が成立した場合は「業務委託」にて仕事を受注する仕組みです。
フリーランスがクラウドソーシングを使うメリット
フリーランスがクラウドソーシングを利用するメリットは次の4点です。
- 副業やフリーランスとして初心者から経験者まで利用可能
- 幅広いジャンルの案件がある
- 好きな時間に在宅で働ける
- わずらわしい人間関係がない
クラウドソーシングの仕事は成果報酬型であることがほとんど。仕事の難易度(求められる経験・スキルなど)やジャンルの幅が広く、フリーランスとして独立したての方でも仕事を受注しやすいのが大きなメリットです。
また、クラウドソーシングなら時間や場所に縛られず働けること、WEB上で受注~納品まで完結することも魅力です。クラウドソーシングは在宅フリーランスとして働きたい人や、副業フリーランスには特に向いているサービスだといえるでしょう。
フリーランスがクラウドソーシングを利用する注意点
フリーランスがクラウドソーシングを利用する際には注意したい点もあります。
- 募集案件の中には低単価の案件もある
- 発注者(クライアント)の素性が分かりにくい
- フリーランスワーカーへ直接取引などの禁止行為を持ちかけてくるケースも
- 手数料が10~20%かかり、報酬から差し引かれる
クラウドソーシングは幅広い案件の中から自分に合う仕事を探せることが魅力です。しかし残念なことに、クラウドソーシングサイトには単価相場を大きく下回る報酬額を提示しているクライアントも存在します。これは初心者向け案件などによくあるケースで、受注した場合「作業時間と報酬額が釣り合わない……」と感じてしまうことも。
受注数と単価で報酬が決まるフリーランスは「少ない時間でどれだけ稼げるか」に重きを置く必要があります。フリーランスとして独立したてで実績作りをしたい、などの理由がない限りは避けた方が良いでしょう。
また、WEB上だけでのやりとりのため発注者の素性が分かりにくいこと、クラウドソーシングサービス内で禁止されている行為(直接連絡しようとする、詐欺ビジネスへ誘導するなど)をするクライアントがいることなどにも要注意です。
クラウドソーシングサービスを通さず直接取引を持ち掛けてきたり、契約締結前に外部ツールの連絡先を聞いてきたりするクライアントには気を付けましょう。ほかには、報酬に対し利用手数料が10~20%かかる点も要注意です。
フリーランスがクラウドソーシングを使うときのコツ
フリーランスがクラウドソーシングサービスを利用する際にはコツがあります。
低単価案件や評価の低いクライアントを避ける
フリーランスがクラウドソーシングを利用する際には、あまりにも低単価な案件を避けることが重要です。クラウドソーシングサイトには低単価案件も多く掲載されています。しかしフリーランスという働き方である限り、作業量に釣り合わない報酬額で働いても良いことはありません。
自分の仕事のフリーランスでの相場を調べてから応募するのもいいですし、クラウドソーシングサイトによっては低単価案件には「相場に対し単価が低い場合があります」などのメッセージが表示されます。参考にしつつ案件を選びましょう。
また、クライアントの評価が著しく低い場合や、途中で契約を解除しているワーカーが多数いるクライアントも避けた方がよいでしょう。どちらも悪質なクライアントの可能性があります。
フリーランスは必見! 提案分の書き方で受注率が変わる
クラウドソーシングでは高単価案件や人気ジャンルの案件に応募が集中しやすい傾向にあります。そのような場合競争率が高く、なかなか採用に至らない場合もあるでしょう。しかし、クラウドソーシングでは提案文の書き方次第で採用率を上げることもできます。
クラウドソーシングの提案文に必要な要素は、大きく分けて3つです。
- 簡単な挨拶(応募動機や経歴を簡潔に)
- メインのアピール文
- 対応可能時間帯、納期、月に対応できる案件数など
このうち、応募するフリーランスが特に意識したいのが、2番目の「アピール文」です。
クラウドソーシング内で同じスキル・経歴を持つ人材が多数応募してきた場合、提案文の読みやすさや内容によって振り分けられます。このとき「クライアントの目的を理解していること」「自分がその目的を達成できることの根拠」をセットでアピールすると、採用率がかなり違ってくるはずです。
クラウドソーシングの他にWebサイトを活用するフリーランスも多い
フリーランスの中にはクラウドソーシングだけでなく、宣伝用のWebサイトを作成して集客している方もいます。フリーランスの集客・仕事受注用のWebページには、メールアドレスの他に住所や電話番号を掲載すると信用性が高まります。受注率もアップしやすくなるでしょう。
とはいえ在宅フリーランスの場合、自宅住所を晒すことに抵抗がある方も多いはず。「Webサイトでも安全に集客をしたい」というフリーランスは、自宅住所の代わりに使える「バーチャルオフィス」を利用してみるとよいでしょう。