副業の中でも「せどり」は、元手が少なくても始められ、初心者でも挑戦しやすいといわれています。しかしそもそも、せどりとはどのようなことをする副業で、どんなメリットがあるのでしょうか?
ここでは「これから副業でせどりをしてみたい」という方に向け、せどりの特徴やメリット、安全に始める方法などをご紹介します。
副業で人気の「せどり」とは?
せどりは「商品の販売価格-仕入れ値」で残ったお金が、利益として自分の手元に残るというビジネスです。
もともとせどりは江戸時代から続くビジネスであり、「本の背表紙を見て仕入れをする」という行為から「せどり(背取り)」と呼ばれるようになったのが始まりです。
ただし近年では書籍に限らず、家電やゲーム、キャラクターグッズ、ブランド品など多種多様な転売のことを「せどり」と呼んでいます。
副業でせどりを行うメリット
せどりは副業との相性も良く、誰でも気軽に始められるのが特徴です。これから副業でせどりを始めたい方のため、まずはせどりのメリットについてご紹介します。
初期費用が少なく、自分のペースで副業が可能
副業を始めたい人がせどりを選ぶ理由には、「初期費用が少なくて済む」という特徴が挙げられます。
商品さえ用意すればインターネットを通じて販売が可能なため、店舗のレンタル代や光熱費といった固定費も不要。こうした特徴から、副業にも向いています。
また“自分ひとりでマイペースにビジネスができる”という特徴も副業向きだといえるでしょう。
始めるのに特別なスキルがいらない
そのほかには、特別なスキルが必要ないこともせどりのメリットです。もちろん、高い利益を得るには専門的な目利きの技術が必要になります。しかし副業で、かつお小遣い稼ぎ程度であれば、「需要を考える」「売れ筋の商品を見つける」など最低限の知識があれば事足ります。
在庫過多などのリスクが少ない
せどりの場合、仕入れる商品の数を自分でコントロールしやすいのも特徴です。副業でせどりをする場合、在庫を多く抱えるなどのリスクはできる限り避けたいもの。せどりなら必要な個数だけ仕入れて販売する、という“スモールショップ”的な運営スタイルも簡単に実現できます。
副業でせどりを始める際のポイント
副業でせどりを始める場合、どのような準備をすればよいのでしょうか。必要なものは次の通りです。
商品を販売する場所
副業でせどりを始める際には、商品を販売する場所を選ぶ必要があります。せどりが可能な場所としてはネットオークションやフリマサイト、Amazon、楽天などのモール型ネットショップなどが挙げられるでしょう。他には「BASE」「メルカリShops」などのネットショップ開設サービスを利用する方法もあります。
ただし、ネットオークションの中には副業・本業を問わずせどりが禁止されているところも。あらかじめ利用規約を確認しておくことをおすすめします。
販売したい商品、および仕入れ用の資金
せどりの副業で利益を得るためには「商品を安く仕入れ、高く売る」ことが鉄則です。売れ筋の商品やニーズの高い商品をチェックし、仕入れを行いましょう。ちなみに近年は外国の美容グッズや化粧品、アニメ関係のグッズ、ゲーム関連の商品が売れ筋です。
ただし、中古せどり(中古品を仕入れて売る方法)の場合や、新品でも個人の販売者から仕入れる場合は「古物商許可」が必要となります。
パソコン、プリンター
仕事や顧客との連絡、経理業務などを行う際にはパソコンが必要不可欠です。また、商品の納品書を発行するためプリンターも必要です。
梱包資材
せどり品を発送する際には梱包資材を用意します。商品を入れるビニール袋や緩衝材、適度な大きさのダンボール箱などを準備しておきましょう。
古物商の資格(中古品や新古品を取引する場合)
副業であっても、以下のようなケースで転売を行う場合は「古物商許可」が必要になります。
- 中古品をオークションで仕入れて販売する
- 個人から未使用品の商品を購入し、転売する
これらは法的に見れば「使用歴に関わらず、一度取引されたもの=中古品」としてみなされるからです。古物商許可は警視庁へ申請書類と手数料(約2万円)を提出すると取得できます。
なお、メーカーや問屋・ショップから直接新品を仕入れてせどりをする場合は、古物商許可が必要ありません。
副業でせどりを安全に行うには? 注意点を解説
少ない初期費用で始められ、副業にも向いているせどり。安全に副業を行うには、いくつかの注意点を知っておくことが大切です。
中古品を売るなら副業でも古物商許可+営業所が必要になる
副業で中古品を販売する場合、古物商許可を得る際に「営業所」を登録しなければなりません。この営業所はレンタルオフィスなどの「店舗」ではなく、自宅でも登録可能です。
ただし、賃貸物件や分譲マンションに住んでいる場合は要注意。事業用住所として登録すると契約違反に該当してしまうため、大家さんやオーナー、管理組合へ許可をもらう必要があります。
ネットショップ利用時には自宅住所がバレる
自分でネットショップを開設したり、Amazonやネットショップ開設サービスを利用したりしてせどりを行う場合、住所氏名・電話番号などを表示する必要があります。これは「特定商取引法」という法律に基づくルールで、副業であっても守らなければいけません。
ただ、ご自宅で副業をしている場合「住所を公開するのが怖い」「副業がバレたくない」という方も多いでしょう。個人情報を守りながらせどりをするには、バーチャルオフィスを借りる方法があります。
特定商取引法では「契約店舗の住所であること」「利用者からの開示請求に遅滞なく対応すること」を記載しておけば、特例としてバーチャルオフィスの住所も利用できます。
まとめ
せどり用住所ならバーチャルオフィスを利用するのがおすすめです。都内には多くのバーチャルオフィスがあり、料金はピンきりですが格安なところだと月500円で住所レンタルできます。
また、バーチャルオフィスによっては住所プラス東京03から始まる電話番号が借りられるサービスもあり、しかも住所・電話番号はネットショップにも記載が可能です。
「個人情報を守りながら、安全にせどりの副業を始めたい」という方は、ぜひバーチャルオフィスをご検討してみましょう。